ホルモン最適化

禁欲・NoFapでテストステロンは上がる?「7日目に急上昇」神話を実在論文で正直に検証【2026年最新】

2026.07.14 約21分で読めます
禁欲・NoFapでテストステロンは上がる?「7日目に急上昇」神話を実在論文で正直に検証【2026年最新】

禁欲・NoFapでテストステロンは上がる?「7日目に急上昇」神話を実在論文で正直に検証【2026年最新】

「オナ禁するとテストステロンが上がる」——ネットで最も拡散した男性ホルモン神話の一つです。でも、その”根拠”とされる有名な研究は、実は撤回されています。まず結論から、30秒で。

📋 この記事の結論(30秒でわかる)

「禁欲でテストステロンが持続的に上がる」科学的根拠は乏しい。よく引かれる「7日目に145%へ上昇」の研究は2021年に撤回され、しかも一過性のピークで、その後は元に戻っていました。
🔄

射精・オーガズムそのものは、血中テストステロンを大きくは動かさないという報告が主流。上下しても一過性です。
🩺

射精頻度は健康と両立します。むしろ頻度が高い人ほど前立腺がんが少ない可能性を、3万人規模の大規模コホートが示しています。
📉

「NoFapで人生が変わる」の多くはRCTの裏付けが乏しく、逆に自己否定でつらくなる人もいると報告されています。

本当にTを動かすのは——睡眠・減量・亜鉛/ビタミンD欠乏の是正。ここは根拠が段違いにしっかりしています。「オナ禁」より「下がる原因を潰す」ほうが確実。
実在論文13本を、神話に都合の悪いデータや研究の限界も含めて正直に整理しました。詳しくは各セクションで。
「根拠レベル」の見方:確度が高い(メタ分析・大規模)確度が中(RCT・前向きコホート)関連の報告(小規模・観察・否定含む)参考程度(撤回・培養など)

まず「よく聞く主張」を棚卸しする

「禁欲」「オナ禁」「NoFap」「セメンリテンション(精液温存)」——呼び方はいろいろですが、主張の中身はだいたい共通しています。まず、ネットでよく流れる主張を一覧にして、この記事のどこで検証するかを示します。

よく聞く主張 実際のところ(詳細は各セクション)
「7日禁欲でテストステロンが約45%上がる」 出典は2021年に撤回された研究。しかも一過性のピークで、その後は元の水準に戻っていた
「射精するたびにテストステロンが下がる」 射精・オーガソムで血中Tは大きく変わらない、という報告が主流。下がっても一過性
「射精を我慢するほど体に良い」 むしろ射精頻度が高い人ほど前立腺がんが少ない可能性(3万人規模コホート)
「NoFapで集中力・自信・モテ・EDが激変する」 RCTの裏付けは乏しい。人によっては自己否定でつらくなる報告も
「精液には栄養があり、溜めると若返る」 生理学的な裏づけはない。都市伝説の域

要点を先に言うと、「禁欲でテストステロンが持続的に上がる」というストーリーは、科学的にはかなり分が悪いです。以下、主張を一つずつ、実在の研究で検証していきます。ここでは”神話だから全否定”でも”信じたいから肯定”でもなく、研究が実際に何を示し、何を示していないかを淡々と見ます。

【検証1】「禁欲7日目にテストステロンが急上昇」——その論文は撤回されている

この神話の”震源地”は、ほぼ一つの研究に集約されます。中国の研究チームが2003年に発表した、射精後の禁欲期間中に血中テストステロンを毎日測った小規模研究です(Jiang et al., 2003)。

内容はこうです。男性28名を対象に、射精後の禁欲日ごとに血清テストステロンを測定。2〜5日目まではほとんど変化がなかったのに、7日目に一時的なピークが現れ、基準値の145.7%に達した(P<0.01)。ただし——ここが決定的に重要ですが——そのピークの後、禁欲を続けても規則的な変動は見られず、テストステロンは元の水準に戻っていました確度 低(撤回済み・小規模・一過性)

n=28
被験者数はわずか28名
(一過性の観察)
Jiang 2003
7日目だけ
ピークは一過性
その後は元に戻る
Jiang 2003
撤回
2021年に論文撤回
(二重投稿)
Retraction 2021

「45%上がる」という数字がひとり歩きした

ネットで拡散する「禁欲でテストステロン45%アップ」は、この「基準値の145.7%」を「145%の増加」と読み違えたもの、あるいは「45%増」に丸めたものです。もとの主張自体が“7日目だけの一時的なピーク”であり、「禁欲を続ければずっと高い」という話ではありません。ファクトチェックサイトも、この点を明確に否定しています。

さらに決定的なのは、この論文が2021年に撤回されたことです。撤回理由は方法上の不正ではなく、同じ研究が中国語の別誌にすでに発表されていた(二重投稿)というものですが、いずれにせよ「神話の唯一の根拠が、いまや正式な文献としては存在しない」状態です確度 低(撤回論文)

つまり「禁欲7日でT急上昇」は、(1)もともと小規模(28名)、(2)ピークは一過性、(3)その後は元に戻る、(4)論文自体が撤回——という四重の弱さを抱えた話。これを”科学的事実”として語るのは無理があります。

一方で、まったく無関係の別チームによる小規模研究でも、3週間の禁欲後にはベースラインのテストステロンがやや高かったという報告はあります(Exton et al., 2001、男性10名)確度 低(n=10の小規模)。ただしこれも被験者10名の小さな研究で、「持続的に大きく上がる」ことを保証するものではありません。神話を支える人がよく引くのはこのあたりですが、規模も再現性も、確たる結論を出すには不十分というのが誠実な整理です。

【検証2】射精・オーガズムでテストステロンは下がるのか(急性の変化)

射精とテストステロンの「時間軸」
射精・オーガズム
その前後で変動
一時的な揺れ
数値は動きうる
数時間〜数日
基礎値へ戻る
慢性的な低下
示されていない
図:急性の一時変動と、慢性的な水準の変化は別物という一般的な整理(研究知見)。

「射精するたびにテストステロンが失われる」というのも定番の主張です。ここは実験がいくつかあります。

前述のExton 2001では、オーガズム(射精)そのものによって血中テストステロンは変化しなかったと報告されています。上がったのは血圧・心拍・カテコールアミン(アドレナリン類)・プロラクチンで、テストステロンは”射精イベント”では動きませんでした確度 低(n=10)

より新しいRCT(無作為化クロスオーバー・パイロット)でも、若い健康な男性で、マスターベーション(および視覚刺激)は、1日を通して自然に下がっていく遊離テストステロンの低下を、むしろ相殺する方向に働くように見えたと報告されています(Isenmann et al., 2021)。総テストステロン/遊離テストステロン/コルチゾールの”比”には有意な変化はありませんでした確度 中(RCTだがパイロット・小規模)。要するに「射精でTがガクッと下がる」という単純な図式は、データに支持されていません。

さらに、性的な興奮・接触そのものは、一時的にテストステロンを”上げる”ことも知られています。米国のセックスクラブで唾液中テストステロンを測った研究では、その場にいる男性全体でTが上昇し、実際に性行為に参加した人のほうが、見ていただけの人より上昇が大きかったと報告されています(Escasa et al., 2011)確度 低(現場観察・唾液指標)

T
テストステロン
男性ホルモンの代表。筋肉・骨・性欲・気分などに関わります。1日の中でも変動し、朝に高く夕方に低い「日内リズム」があるのが正常です。
遊離テストステロン
血液中でタンパク質にくっついていない、実際に働ける状態のテストステロン。全体量より、この”使える分”が体感に関わるとされます。
日内
日内リズム(サーカディアン)
テストステロンが朝高く夕方低くなる周期。だから「いつ測ったか」で数字は大きく変わり、”1回きりの上下”を過大に読むのは危険です。

急性の変化の話をまとめると——射精でTが大きく減るわけでも、禁欲でずっと増えるわけでもない。性的興奮で一時的に上がることさえある。テストステロンは元々1日の中で大きく揺れるので、”ある時点の一過性の上下”を「禁欲の効果」と読み違えないことが肝心です。

【検証3】射精頻度は「健康に悪い」のか——むしろ逆かもしれない

「Tのために我慢する」以前に、そもそも射精を我慢することが健康に良いのかを確認しておく価値があります。ここは、テストステロンの小研究とはケタ違いに強いエビデンスがあります。

ハーバードなどのチームが行った米国男性29,342名・8年追跡の前向きコホート(Health Professionals Follow-up Study)は、射精頻度(性交・マスターベーション・夢精を含む)と前立腺がんリスクを調べました。結論は、射精頻度が高いことは前立腺がんリスクの上昇と関連せず、むしろ低リスクと関連する可能性でした(Leitzmann et al., JAMA 2004)確度 中(大規模前向きコホート)

さらにこの集団を追加で約10年追跡した更新版では、より明確な結果が出ています。約3万2千人・のべ48万人年の追跡で3,839例の前立腺がんが発生。月21回以上射精する人は、月4〜7回の人に比べて前立腺がんの発症リスクが約2割低かった(20代の頻度でハザード比0.81、40代の頻度で0.78、いずれも傾向P<0.0001)と報告されました(Rider et al., Eur Urol 2016)確度 高(大規模・長期追跡)

約3.2万人
追跡された男性
のべ48万人年
Rider 2016
HR 0.81
月21回以上 vs 月4〜7回
前立腺がん発症リスク比
Rider 2016
29,342名
最初のJAMA報告
頻度高=低リスク傾向
Leitzmann 2004

もちろん、これは観察研究であり因果を証明するものではありません(射精が多い人は健康意識や生活習慣も違う可能性がある)。それでも、「射精を我慢するほど体に良い」という前提は、少なくとも大規模データに支持されていない——むしろ逆の関連が繰り返し示されている、と言えます。「Tを上げるために我慢する」ことの健康上のメリットは、現状のエビデンスからは見えてこないのです。

【検証4】「NoFapで人生が変わる」にRCTの裏付けはあるか

NoFap(ポルノ・マスターベーション断ち)のコミュニティでは、「集中力が戻った」「自信がついた」「EDが治った」「テストステロンが増えた」といった体験談が語られます。体験としての実感を否定するものではありませんが、”科学的に検証されたか”は別の問題です。

  • ポルノ7日断ちのRCT:規則的にポルノを見る176名を「7日禁止」群と「自由」群に無作為に分けた対照試験では、離脱症状(withdrawal)に相当する変化は認められませんでした(Fernandez et al., 2023)。つまり「見ないと禁断症状で苦しむ」という”依存”の物語は、少なくともこの設計では支持されていません確度 中(RCT)
  • No Nut November(NNN)の研究:1か月の禁欲チャレンジの参加者と非参加者を、前後で比較した研究では、性的ウェルビーイングのどの指標にも有意差はありませんでした(参加者に”性的柔軟性”の自己申告がやや高い傾向はあった)(Garas et al., J Sex Med 2025)確度 中(前後比較)
  • NoFap/Rebootの弊害の可能性:事前登録された調査研究は、Reboot/NoFapの実践がむしろ苦痛を増やしうると指摘しています。ふつうの性行動を「失敗」と捉え直させる枠組みや、科学的に不正確なフォーラムのメッセージが、自己否定や不安につながるという懸念です(Prause & Binnie, 2024)確度 低(調査研究・自己申告)
🧪「T急上昇」
唯一の根拠は撤回・一過性・小規模。持続的な上昇の証拠はない。
🔁「禁断症状」
7日断ちRCTでは離脱症状は確認されず。”依存”の物語は要検証。
😟「人生激変」
前後比較で性的指標に差はなし。逆に自己否定でつらくなる人も。
🧠体感は本物でも
「何かに打ち込む時間が増えた」効果と、ホルモンの効果は別物。

補足しておくと、「NoFapに意味がない」と言いたいのではありません。習慣を見直し、ダラダラした動画視聴を減らして時間や集中を取り戻す、という”行動の変化”には価値があり得ます。ただそれは「テストステロンが上がったから」ではなく、「生活が整ったから」である可能性が高い。効果の帰属先を取り違えると、「Tのために我慢しているのに数値が動かない」と落胆したり、自己否定に陥ったりしかねません。

なぜ「禁欲でT急上昇」神話は生まれ、広がるのか

ここまでを踏まえると、神話が生まれる構造も見えてきます。誠実に理解しておくと、次に似た話に出会ったときの”見抜く力”になります。

  1. 一過性を持続と誤読する:7日目の一時的なピークを「禁欲すればずっと高い」と読み替えてしまう。実際は元に戻ります(Jiang 2003)。
  2. 日内リズムを効果と誤認する:Tは朝高く夕方低い。測るタイミング次第で数字は大きく動くのに、それを「禁欲の効果」と受け取ってしまう。
  3. 観察と因果の混同:「射精が多い人は前立腺がんが少ない」から「射精でがんが減る」と即断できないのと同じで、体験談の相関を因果と思い込む。
  4. 体感の帰属先の取り違え:生活が整った効果を、ホルモンの効果と勘違いする(プラセボ・期待効果も含む)。
  5. 撤回・弱い研究が独り歩きする:撤回された論文でも、引用の孫引きでネットに残り続ける。

「劇的な数字」「単純な因果」「我慢すればするほど良い」——この3点セットが揃ったら、いったん立ち止まって一次情報(論文と、その限界)を確認する。これが神話に振り回されないコツです。

【本題】では、何が本当にテストステロンを動かすのか

ここが一番大事なパートです。「オナ禁でTを上げる」根拠は乏しい一方で、テストステロンを”下げている原因”には、はっきりした根拠があるものが複数あります。我慢の努力を注ぐなら、こちらのほうが確実です。

① 睡眠不足——数字で下がることが実証されている

若い健康な男性10名を、実験室で1週間だけ睡眠5時間未満に制限したところ、日中のテストステロンが10〜15%低下しました(Leproult & Van Cauter, JAMA 2011)。たった1週間の睡眠不足で、年齢10〜15歳ぶんに相当する低下です確度 中(介入試験・少人数だが精密)。「オナ禁で上げる」より、まず睡眠を削らないほうが、数字の裏づけはずっと強いのです。

② 減量(内臓脂肪を減らす)——肥満はTを下げる

肥満・過体重はテストステロンを下げる大きな要因です。24研究を統合したメタ分析では、低カロリー食で総テストステロンが平均+2.87 nmol/L、減量手術(バリアトリック)では+8.73 nmol/L増えたと報告されています(Corona et al., 2013)。体重を落とすほど、失われていたTが戻ってくる関係です確度 高(メタ分析)

③ ビタミンD欠乏の是正——足りない人だけ効く

ビタミンDが不足している男性に1日3,332 IUを1年間補充したRCTでは、総テストステロンが約25%増加しました。一方、もともと充足している人では有意な増加はなし(Pilz et al., 2011)確度 中(RCT・欠乏者に限定)。「足りない人が補うと戻る」タイプで、健康な人が上乗せしても伸びない点は正直に押さえておきましょう。

④ 亜鉛欠乏の是正——欠乏で下がり、補充で戻る

健康な若い男性で食事の亜鉛を制限すると、20週でテストステロンが大きく低下しました(約39.9→10.6 nmol/L)。逆に、軽度の亜鉛欠乏だった高齢男性に6か月補充すると、8.3→16.0 nmol/Lへ回復しました(Prasad et al., 1996)確度 低(少人数・欠乏モデル)。これも”欠乏の是正”であって、足りている人が大量に摂れば青天井に上がる話ではありません。

□ 「オナ禁」より先に見直したい、根拠のある要因
😴

睡眠を5時間未満にしない(1週間でTが10〜15%低下:Leproult 2011)
⚖️

内臓脂肪・過体重を減らす(減量でTが戻る:Corona 2013)
☀️

ビタミンD・亜鉛の欠乏を是正(欠乏者では補充で改善:Pilz 2011/Prasad 1996)
🍶

飲みすぎ・慢性ストレスを減らす(生活習慣の土台を整える)
※このリストは一般的な健康情報の整理であり、診断・治療を目的とするものではありません。数値が気になる場合は医療機関で測定・相談を。

テストステロンが下がる原因と、上げるために現実的にできることは、それぞれ別記事で深掘りしています。「オナ禁で上げる」に時間を使う前に、まずこちらを潰すほうが確実です。

【配合量の透明性で選ぶ】メンズサプリの選び方

【お断り】本記事は生活習慣・射精頻度とホルモンに関する研究知見の紹介であり、特定の商品の効果効能を示すものではありません。

ここまで見てきた通り、テストステロンは睡眠・体重・栄養状態(ビタミンD・亜鉛など)といった土台で動く一方、「禁欲」で持続的に上がる根拠は乏しいのが現状です。栄養面のサポートとしてサプリを検討する場合も、”魔法の数値アップ”を期待するより、自分が何をどれだけ摂っているかを把握できること——つまり配合量の透明性で選ぶのが現実的です。配合量が「〇〇由来エキス」等でぼかされている製品は、そもそも過不足の管理ができません。

男ラボ発 / オトコの毎日を支える、メンズヘルスサプリ
REVAGLA

REVAGLA — 「オトコを取り戻す」と決めた男へ。

REVAGLAは、毎日の活力とコンディションを支える「メンズヘルスサプリ」。「たっぷり配合」「高濃度」と言いながら、小さなカプセルに"ほんの少し"、独自ブレンドで内訳をぼかす——そんな業界のやり方が、私たち男ラボは好きになれなかった。だから、自分たちでつくった。パウダーだからできる"極濃"。一杯で錠剤66粒分の成分量に、特許取得の組み合わせを含む希少成分を配合。しかも原価率50%以上——広告ではなく、原料に投資しました。全成分の配合量(mg)も1つ残らず開示。錠剤・カプセルの時代は、もう終わり。中身の"量"で選ぶ、男の一杯。

主要配合L-アルギニン・松樹皮エキス・L-シトルリン・マカ ほか(特許取得の組み合わせを含む希少成分)
"極濃"設計一杯で錠剤66粒分・原価率50%以上・全成分mg開示
開発・販売合同会社MO(男ラボ運営元)
🔥 初回ロット200個限定🛡️ 初回30日間 全額返金保証
REVAGLAの中身を確かめる →

*PR・自社製品:REVAGLAは本メディア「男ラボ」の運営元(合同会社MO)が販売する自社製品で、当セクションはその紹介(PR)を含みます。本製品は食品であり、特定の疾病の治療・予防を目的とするものではありません。

REVAGLA は全成分の配合量を開示している食品(メンズヘルスサプリメント)です。「何がどれだけ入っているか」が分かることは、栄養補給を自分で管理するうえで役立ちます。特定の効果を保証するものではありません。
(※本製品は食品であり、特定の疾病の治療・予防や身体機能の増強を目的とするものではありません。持病・服薬中の方は医師・薬剤師にご相談ください。)

このテーマをもっと理解する(次に読む)
原因テストステロンが下がる原因睡眠・肥満・加齢・薬…本当に効く要因を論文で整理
対策テストステロンを上げる方法睡眠・減量・栄養…根拠のある打ち手を優先順位つきで
性欲性欲がなくなった…その原因ホルモン・心理・薬の影響まで、原因を切り分ける

よくある質問(FAQ)

禁欲すればテストステロンは上がりますか?

持続的に上がるという確かな根拠は乏しいです。よく引かれる「7日目に145%へ上昇」の研究は撤回されており、しかも一過性のピークで、その後は元の水準に戻っていました(Jiang 2003)。3週間禁欲後にベースラインがやや高かったとする小規模研究(Exton 2001、10名)もありますが、規模も再現性も結論を出すには不十分です。

毎日射精(マスターベーション)するとテストステロンが減りますか?

射精・オーガズムそのもので血中テストステロンが大きく減るという明確な証拠はありません(Exton 2001)。むしろ性的興奮で一時的に上がる報告もあります(Escasa 2011)。テストステロンは1日の中で自然に上下するため、”ある時点の数字”だけで判断しないことが大切です。

射精を我慢したほうが健康に良いのでは?

大規模データはむしろ逆を示唆しています。約3万人を追跡したコホートでは、射精頻度が高い人ほど前立腺がんが少ない可能性が繰り返し報告されました(Leitzmann 2004/Rider 2016)。ただし観察研究であり因果の証明ではありません。少なくとも「我慢するほど健康」という前提は支持されていません。

NoFapで集中力や自信が上がったのは気のせいですか?

体感そのものを否定するものではありません。ただ、7日断ちのRCTでは離脱症状は確認されず(Fernandez 2023)、1か月チャレンジの前後比較でも性的ウェルビーイングに有意差はありませんでした(Garas 2025)。実感がある場合、それは「ホルモンが上がった」からではなく、生活習慣が整った・時間が増えたことによる可能性が高いと考えられます。

では、テストステロンを上げるには何をすればいいですか?

根拠がはっきりしているのは、睡眠を削らない(Leproult 2011)、過体重なら減量する(Corona 2013)、ビタミンD・亜鉛が欠乏していれば是正する(Pilz 2011/Prasad 1996)といった土台の見直しです。「オナ禁」より、こうした”下がる原因”を潰すほうが確実です。詳しくはテストステロンを上げる方法で解説しています。

テストステロンが低いか心配です。どうすれば分かりますか?

気になる症状(疲労感・性欲低下・気分の落ち込みなど)が続く場合は、自己判断せず医療機関で血液検査を受けるのが確実です。テストステロンは日内変動が大きいため、通常は午前中の測定が推奨されます。低値が確認された場合の背景や対処は、医師に相談してください。

まとめ

  • 「禁欲・NoFapでテストステロンが持続的に上がる」という確かな科学的根拠は乏しい。神話の唯一の根拠だった「7日目に145%」の研究は撤回済みで、しかも一過性のピークだった(Jiang 2003)。
  • 射精・オーガズムで血中Tが大きく減る証拠もなく、性的興奮で一時的に上がることさえある(Exton 2001/Isenmann 2021/Escasa 2011)。
  • 射精頻度は健康と両立する。むしろ頻度が高い人ほど前立腺がんが少ない可能性を、3万人規模のコホートが示す(Leitzmann 2004/Rider 2016)。
  • 「NoFapで人生激変」はRCTの裏付けが乏しく、逆に自己否定でつらくなる人もいる(Fernandez 2023/Garas 2025/Prause 2024)。
  • 本当にTを動かすのは、睡眠・減量・ビタミンD/亜鉛欠乏の是正。ここは根拠が段違い(Leproult 2011/Corona 2013/Pilz 2011/Prasad 1996)。「オナ禁で上げる」より「下がる原因を潰す」ほうが確実です。

参考文献

  1. Jiang M, Jiang X, Zou Q, Shen JW. (2003) “A research on the relationship between ejaculation and serum testosterone level in men.” J Zhejiang Univ Sci 4(2):236–240. PMID: 12659241. ※本論文は2021年に撤回(二重投稿)。 — 28名で7日目に基準値の145.7%へ一過性ピーク、その後は元に戻る。神話の唯一の根拠だが撤回済み。
  2. Exton MS, Krüger TH, Bursch N, et al. (2001) “Endocrine response to masturbation-induced orgasm in healthy men following a 3-week sexual abstinence.” World J Urol 19(5):377–382. PMID: 11760788. — 10名。オーガズムで血中Tは不変。3週間禁欲後はベースラインがやや高値。
  3. Isenmann E, Schumann M, Notbohm HL, et al. (2021) “Hormonal response after masturbation in young healthy men – a randomized controlled cross-over pilot study.” Basic Clin Androl 31:32. PMID: 34937544. DOI: 10.1186/s12610-021-00148-2. — マスターベーション/視覚刺激は遊離Tの日内低下を相殺する方向。ホルモン比は不変。
  4. Escasa MJ, Casey JF, Gray PB. (2011) “Salivary testosterone levels in men at a U.S. sex club.” Arch Sex Behav 40(5):921–926. PMID: 21165688. — 性的興奮で唾液T上昇。参加者は観察者より上昇大。急性・一過性。
  5. Leitzmann MF, Platz EA, Stampfer MJ, et al. (2004) “Ejaculation frequency and subsequent risk of prostate cancer.” JAMA 291(13):1578–1586. PMID: 15265846. — 米国男性29,342名・前向き。高頻度はリスク増と無関係、低リスクと関連の可能性。
  6. Rider JR, Wilson KM, Sinnott JA, et al. (2016) “Ejaculation frequency and risk of prostate cancer: updated results with an additional decade of follow-up.” Eur Urol 70(6):974–982. PMID: 27033442. — 約3.2万人・48万人年・3,839例。月21回以上で発症HR 0.81(20代)/0.78(40代)。
  7. Fernandez DP, Kuss DJ, Justice LV, et al. (2023) “Effects of a 7-day pornography abstinence period on withdrawal-related symptoms in regular pornography users: a randomized controlled study.” Arch Sex Behav 52(4):1819–1835. PMID: 36652136. — 176名RCT。離脱症状は確認されず。
  8. Garas M, Levang SL, Pukall CF. (2025) “No Nut November, temporary abstinence, and sexual wellbeing: a study of the short-term abstinence-based internet trend.” J Sex Med 22(9):1649–1657. PMID: 40719785. DOI: 10.1093/jsxmed/qdaf165. — 1か月禁欲の前後比較で性的ウェルビーイングに有意差なし。
  9. Prause N, Binnie J. (2024) “Iatrogenic effects of Reboot/NoFap on public health: A preregistered survey study.” Sexualities. DOI: 10.1177/13634607231157070. — Reboot/NoFapの実践がむしろ苦痛を増やしうると指摘。
  10. Leproult R, Van Cauter E. (2011) “Effect of 1 week of sleep restriction on testosterone levels in young healthy men.” JAMA 305(21):2173–2174. PMID: 21632481. — 10名。睡眠5時間未満を1週間でT 10〜15%低下。
  11. Corona G, Rastrelli G, Monami M, et al. (2013) “Body weight loss reverts obesity-associated hypogonadotropic hypogonadism: a systematic review and meta-analysis.” Eur J Endocrinol 168(6):829–843. PMID: 23482592. — 減量でT増(低カロリー食+2.87/減量手術+8.73 nmol/L)。
  12. Pilz S, Frisch S, Koertke H, et al. (2011) “Effect of vitamin D supplementation on testosterone levels in men.” Horm Metab Res 43(3):223–225. PMID: 21154195. — VD欠乏男性に1年補充で総T約25%増、充足者では有意差なし。
  13. Prasad AS, Mantzoros CS, Beck FW, et al. (1996) “Zinc status and serum testosterone levels of healthy adults.” Nutrition 12(5):344–348. PMID: 8875519. — 亜鉛制限でT低下、欠乏者への補充でT回復。
男ラボ編集部
男ラボ編集部

査読付き論文・公的機関の一次情報にもとづき、薬機法を遵守して制作しています。数値はすべて原著論文で確認し、撤回論文は使用しません。

MEMBERS ONLY
彼女を「本気でイカせる」男になる。

中イキ・潮吹き・持続力——彼女が本当にトぶ実践テクニックは、査読論文で裏取りして会員制サロン「ペニスラボ」で。ここでは書けない、生々しい"やり方"まで会員限定で全部。

続きを見る(2週間無料) →
RELATED