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トンカットアリとマカはどっち?併用はアリ?違いを論文で徹底比較【2026年最新】

2026.07.18 約15分で読めます
トンカットアリとマカはどっち?併用はアリ?違いを論文で徹底比較【2026年最新】

トンカットアリとマカはどっち?併用はアリ?違いを論文で徹底比較【2026年最新】

「男性向けハーブといえばトンカットアリとマカ。結局どっちがいいの?両方飲んでもいい?」——名前は並んで語られがちですが、論文を読むと”効き筋”はかなり違います。感覚ではなく研究知見で、まず結論から30秒で。

📋 この記事の結論(30秒でわかる)
⚖️

“物差し”が違うと答えも変わる。テストステロンという数値で見るならトンカットアリに上昇の報告が集まり、マカはホルモンを動かさない——同じ棚に並ぶ2つでも、研究上の立ち位置は対照的です。
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トンカットアリ=ホルモン系の報告。複数のRCTとメタ分析で総テストステロンの上昇が報告されています。ただし効きが目立つのは主に低テストステロン・加齢・ストレスが高い人。
🌱

マカ=ホルモン非介在の報告。テストステロンは変化しない一方、性欲・精子で限定的な報告があります(小規模・質にばらつき)。狙う軸がそもそも別です。
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併用の”質の高い”データはまだ乏しい。併用配合の製品は売られていますが、2つを重ねたヒト試験の証拠は限定的。持病・服薬中・妊娠授乳中は医師相談が前提です。
違い・向き不向き・併用の是非を、証拠の強さつきで。この記事は情報提供で、診断ではありません。
「根拠レベル」の見方:確度が高い(メタ分析)確度が中(RCT・介入試験)関連の報告(小規模・限定)参考程度

まず全体像——一枚の比較表で違いをつかむ

細かい話に入る前に、まず俯瞰しましょう。トンカットアリ(Eurycoma longifolia)とマカ(Lepidium meyenii)は、どちらも「男性向けハーブ」として並べられますが、研究で示されている”作用の入口”が違います。トンカットアリはホルモン(テストステロン・コルチゾール)の文脈で、マカはホルモンを介さない性機能・精子の文脈で語られることが多い——ここが最初の分かれ道です。

項目 トンカットアリ マカ
学名 / 部位 Eurycoma longifolia Lepidium meyenii根菜(塊茎)
産地 マレーシア・インドネシア ペルー・アンデス高地
テストステロン 上昇の報告(複数RCT+メタ分析)確度 高 変化しない(RCT+基礎)確度 中
ホルモンへの直接作用 想定される(ストレス低下経由など) 確認されず(受容体に結合せず)
性欲・性機能 ストレス・気分の報告に付随 小規模RCTで限定的な報告
精子 データは限定的 報告あり(確立ではない)
効きが目立つ相手 低T・加齢・ストレス高の人 もともと低調な人(過大期待は禁物)
研究の主流 規格化エキス(Physta®等) 種類(赤/黒/黄)で成分が異なる
長期安全性データ 限定的 食経験はあるが臨床データは限定的

この表の各行を、以下で実在論文の内容とともに掘り下げます。「どっちが上か」ではなく「何を狙うか」で見え方が変わる——それが本記事の主眼です。

2つのハーブの”効き筋”の違い(研究知見の整理)
トンカットアリ
ホルモン軸
テストステロン
上昇の報告(偏りあり)
マカ
非ホルモン軸
性欲・精子
限定的な報告
図:狙う軸がそもそも違う、という一般的な整理(研究知見)。効果を保証するものではありません。

① テストステロンで比べる——ここが最大の分かれ目

「男性ホルモンを上げたい」という関心で選ぶなら、両者の差は最もはっきりします。

トンカットアリでは、臨床試験を統合した系統的レビュー/メタ分析で、摂取後に総テストステロンの有意な上昇が関連したと報告されています 確度 高(Leisegang et al., 2022)。とくにもともとテストステロンが低い男性でその傾向が目立ち、著者らは「有望だが臨床応用にはさらなる研究が必要」と慎重さも併記しています。

対してマカは逆の結論です。健常な成人男性のRCTで、マカを1日1,500mgまたは3,000mg・8週間摂っても、血中テストステロン・LH(黄体形成ホルモン)などの男性ホルモン値はプラセボと変わりませんでした 確度 中(Gonzales et al., 2003)。さらに試験管レベルでも、マカ抽出物はヒトのアンドロゲン受容体に結合しないと報告されています 確度 低〜中(基礎)(Bogani et al., 2006)。つまりマカに「テストステロンそのものを増やす/真似る」作用は確認されていないのです。

より詳しく:トンカットアリとテストステロン(上昇の報告と限界)/ マカとテストステロン(こちらは上がらない)

「テストステロン」という物差しでの根拠レベル
マカ=否定的トンカットアリ=○〜◎(対象は偏る)
図:ホルモン数値ではトンカットアリに軍配。ただし「誰でも爆上げ」ではなく主対象は低T・加齢層。マカは同じ物差しでは動かない。

② マカの”得意分野”は別にある——性欲・精子

「じゃあマカは無意味か」というと、そうではありません。マカが研究されているのは、テストステロンとは別の軸です。

性機能に関する系統的レビュー(4件のRCTを検討)は、「一部の小規模RCTで性欲などの改善を示す限定的な証拠はあるが、試験数が少なく方法論の質にばらつきがあり、確たる結論には不十分」と評価しています 確度 低〜中(SRだが原著が小規模)(Shin et al., 2010)。また、二重盲検のパイロット試験で精液量・精子運動率の改善傾向が報告されていますが、ホルモン値は不変でした 確度 低〜中(Melnikovova et al., 2015)。

ポイントは、もし体感があってもテストステロン経由ではないということ。マカは①で見た通りホルモンを動かさないので、作用があるとしても別の(まだよく分かっていない)経路による、と考えるのが妥当です。ここが「トンカットアリの代わり」にはならない理由です。

“報告が集まる軸”の違い(研究テーマの傾向)
トンカットアリ

ホルモン(T・コルチゾール)

マカ

性欲・精子(非ホルモン)

※研究テーマの偏りを示す概念図(研究知見の一般化)。効果の大きさや効能を保証するものではありません。

③ 研究の”質”を比べる——被験者数・用量・期間

比較記事で見落とせないのが、それぞれの根拠がどれくらい強いかです。数字だけでなく「誰に・何を・どれくらい」を並べて初めて、フェアな比較になります。

研究 対象 用いた形態・用量 期間 主な報告内容
Leisegang 2022(メタ分析) 複数RCTを統合(主に低T・加齢層) 規格化エキス中心 各試験による 総テストステロンの有意な上昇。臨床応用には追加研究が必要
Tambi 2012 加齢による低テストステロン男性 水溶性規格化エキス 数週間 血清テストステロン・自覚症状(AMS)の改善報告
Chinnappan 2021(RCT) 50〜70歳・低T男性 規格化エキス(Physta®)200mg 12週 総テストステロン上昇・疲労軽減・QOL改善の報告
Talbott 2013 中程度ストレスの成人 規格化エキス200mg 4週 コルチゾール低下・唾液テストステロン上昇・気分改善の報告
Gonzales 2003(RCT) 健常成人男性 マカ 1,500 / 3,000mg 8週 テストステロン・LHは不変(プラセボと差なし)
Shin 2010(SR) 4RCTを検討 マカ各種 各試験による 性欲改善の限定的報告。質・数が不十分で結論保留
Melnikovova 2015 健常成人男性 マカ 1,750mg 12週 精液指標の改善傾向。ホルモンは不変

こうして並べると、トンカットアリ側は「規格化エキス・低T集団・数週間〜12週」で一定の型がある一方、マカ側は”否定(ホルモン)”と”限定的肯定(性欲・精子)”が同居しているのが分かります。どちらも被験者数が数十人規模の試験が中心で、年単位の長期データや大規模RCTは乏しい——これは両者に共通する弱点です。

200mg×12週
トンカットアリRCTの
代表的な条件
Chinnappan 2021
1500〜3000mg
マカRCTの用量
(8週でホルモン不変)
Gonzales 2003
数十人規模
両者に共通する
試験規模の目安
長期・大規模は乏しい

④ どっちが自分向き?——タイプ別の整理

「優劣」ではなく「相性」で考えるのが実際的です。以下は成分に関する研究知見の整理であり、特定の効果を約束するものではありません。持病・服薬がある方は、選ぶ前に医師・薬剤師にご相談ください。

🌿 トンカットアリが話題にされやすいのは
「年齢とともに調子が落ちてきた」「ストレスが多い」と感じ、ホルモン(テストステロン)という数値の文脈に関心がある人。研究の主対象がこの層に偏っているため、報告と関心が重なりやすい。
🌱 マカが話題にされやすいのは
ホルモン数値というより性欲・妊活(精子)という軸に関心がある人。ただし報告は小規模・限定的で、「確立した効果」ではない点を理解したうえで。
🧑 健常で若く元気な人は
どちらも「上乗せ」の根拠は乏しい。トンカットアリの良好な報告は低T集団が中心で、十分ある人でさらに増えるかはデータが少ない。過大な期待は禁物。
「健常・若年でさらに上乗せされるか」の根拠
△ データが少なく不明
図:両ハーブとも、良好な報告は「もともと低調な集団」が中心。元気な人での上乗せ効果は根拠が弱い、という位置づけ。

⑤ 併用(両方いっしょに)はアリ?——重ねる前に知っておくこと

「どっちも良さそうなら両方飲めばいい」と考えたくなりますが、ここは慎重さが要るところです。

トンカットアリとマカを組み合わせて配合した製品は市場に存在し、両者を併用した臨床試験も一部で計画・登録されています。しかし、2つを重ねて「単独より良い」と結論づけられる、質の高いヒト試験の証拠はまだ乏しいのが実際です。個々のハーブでさえ大規模・長期データが限られる段階で、併用の相加・相乗や相互作用を裏づける確かなデータは、現時点では十分ではありません

さらに、併用は注意点も足し算になります。マカは種類(赤/黒/黄)で成分が異なり甲状腺への配慮が要ることがあり、トンカットアリは規格・品質の差が大きく長期安全性データが限定的です。両方を同時に摂ると、どちらが体に合わなかったのかを切り分けにくくなるという現実的なデメリットもあります。

併用を検討するなら、「同時にたくさん」ではなく、目的を一つに絞り、少量から、規格の明確な製品で、一つずつ試す——そして持病・服薬中・妊娠授乳中の人は必ず事前に医師へ相談を、というのが誠実な線です。

⚠️ 併用で”足し算”になる注意点
相互作用の裏づけが乏しい:併用の質の高いヒトデータは限定的。「重ねれば強くなる」とは言えません。
切り分け不能:合わなかった時に原因のハーブを特定しにくい。
注意点も倍:マカ=甲状腺/種類差、トンカットアリ=品質差/長期データ不足。
服薬・持病・妊娠授乳中は要相談:ホルモンや代謝に関わりうるため自己判断は避ける。

⑥ 品質・安全性——ハーブ共通の”落とし穴”

「自然の素材だから安全」ではありません。トンカットアリもマカも、製品の質が結果と安全性を大きく左右します。

🧪規格・含有量の差
研究の多くは規格化エキス。市販品は産地・抽出・有効成分量がバラバラで「研究=市販品」ではない。
🫘持病・服薬
肝・腎・ホルモン関連の持病、ホルモン療法中の人は相互作用の可能性。必ず医師相談を。
🤰妊娠・授乳
どちらも妊娠・授乳中は避けるのが無難(安全性データが不十分)。
🦋甲状腺(マカ)
マカはアブラナ科でゴイトロゲンを含むことがあり、甲状腺疾患の人は注意。
長期データ(両者)
年単位の安全性はよく分かっていない。数週間〜数か月の試験が中心。
🔍汚染・過大広告
品質の低い製品では重金属汚染の報告例も。第三者検査つき・規格明記の製品が無難。誇大表現に注意。
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よくある質問(FAQ)

トンカットアリとマカ、結局どっちがいいですか?

「何を狙うか」で変わります。テストステロンという数値の文脈ではトンカットアリに上昇の報告が集まり、マカはホルモンを動かしません。一方でマカは性欲・精子という別の軸で限定的な報告があります。目的が違えば答えも違う、というのが誠実な整理です。過大な期待は禁物で、いずれも「誰でも劇的に変わる」ものではありません。

両方いっしょに飲んでも大丈夫ですか?

併用配合の製品はありますが、2つを重ねて「単独より良い」と言える質の高いヒト試験の証拠はまだ乏しく、相互作用の裏づけも十分ではありません。試すなら目的を一つに絞り、規格の明確な製品で少量から一つずつ。持病・服薬中・妊娠授乳中の方は必ず事前に医師・薬剤師へ相談してください。

健康な若い男性が飲んでも数値は上がりますか?

そこは不確かです。トンカットアリの良好な報告は「もともと低め」の集団が中心で、十分にある人でさらに上乗せされるかはデータが少なく明確ではありません。マカはそもそもホルモンを動かしません。

どれくらいの量・期間で報告されていますか?

トンカットアリは規格化エキスを1日100〜200mg程度・数週間〜12週、マカは1日1,500〜3,000mg・8〜12週といった条件が研究で用いられています(効果・用法を保証するものではありません)。市販品は規格・含有量の差が大きいため、研究=製品ではない点に注意が必要です。

マカでテストステロンは本当に上がらないのですか?

健常男性のRCTでテストステロン・LHは変化せず、試験管でもアンドロゲン受容体に結合しないと報告されています。マカの価値は「テストステロン」ではなく、性欲・精子といった別の軸で議論されている、と理解するのが正確です。

副作用や飲み合わせで気をつけることは?

両者とも長期安全性データは限定的です。マカは甲状腺疾患で注意、トンカットアリは品質差が大きく長期データが乏しい点に留意を。妊娠授乳中は避け、持病・服薬中・ホルモン療法中の方は必ず医師に相談してください。規格・含有量が明記され、第三者検査のある製品を選ぶのが無難です。

「自然由来のハーブだから安全」と考えていいですか?

いいえ。効くかもしれない素材=体に作用しうる素材、という前提が安全です。品質の低い製品では重金属汚染の報告例もあり、過大広告も少なくありません。規格・第三者検査を確認し、少量から様子を見るのが基本です。

まとめ

  • 物差しが違うと答えも変わる:テストステロンで見るならトンカットアリに上昇の報告(Leisegang 2022)、マカはホルモン不変(Gonzales 2003・Bogani 2006)。
  • マカの得意分野は別:性欲・精子で限定的な報告(Shin 2010・Melnikovova 2015)。ただし小規模・質にばらつきで確立ではなく、ホルモンは介さない。
  • 効く相手が偏る:良好な報告は「低T・加齢・ストレス高」層が中心。健常な若者での上乗せは両者とも根拠が弱い。
  • 併用の質の高いデータは乏しい:重ねて「単独より良い」と言える証拠は限定的。注意点は足し算になる。試すなら目的を絞り少量から。
  • 品質と安全が要:規格化エキスかどうかで別物。長期データ限定・妊娠授乳/持病/服薬は医師相談。「自然由来=安全」ではない。

関連:トンカットアリはテストステロンを上げる?(上昇の報告と限界)/ マカはテストステロンを上げる?(こちらは上がらない)/ 精力サプリの選び方(配合量の透明性で見極める)

参考文献

  1. Leisegang K, et al. (2022) “Eurycoma longifolia (Jack) Improves Serum Total Testosterone in Men: A Systematic Review and Meta-Analysis of Clinical Trials.” Medicina (Kaunas) 58(8):1047. DOI: 10.3390/medicina58081047 — 5RCTのメタ分析で総テストステロンの有意な上昇、低T群で顕著。臨床応用にはさらなる研究が必要と付言。
  2. Tambi MIBM, et al. (2012) “Standardised water-soluble extract of Eurycoma longifolia, Tongkat ali, as testosterone booster for managing men with late-onset hypogonadism?” Andrologia 44(Suppl 1):226-230. PMID: 21671978 — 加齢男性の低テストステロンでAMSスコア・血清テストステロンが改善。
  3. Chinnappan SM, et al. (2021) “Effect of Eurycoma longifolia standardised aqueous root extract–Physta® on testosterone levels and quality of life in ageing male subjects: a randomised, double-blind, placebo-controlled multicentre study.” Food Nutr Res 65:5647. PMID: 34262417 — 50-70歳・低T男性で規格化エキス200mg×12週により総テストステロン上昇・疲労軽減・QOL改善。
  4. Talbott SM, et al. (2013) “Effect of Tongkat Ali on stress hormones and psychological mood state in moderately stressed subjects.” J Int Soc Sports Nutr 10:28. PMID: 23714297 — 中程度ストレス者で規格化エキス200mgによりコルチゾール低下・唾液テストステロン上昇・気分改善。
  5. Gonzales GF, et al. (2003) “Effect of Lepidium meyenii (Maca), a root with aphrodisiac and fertility-enhancing properties, on serum reproductive hormone levels in adult healthy men.” J Endocrinol 176(1):163-168. PMID: 12525260 — マカ1500/3000mg×8週で血中テストステロン・LH等に有意な変化なし。
  6. Bogani P, et al. (2006) “Lepidium meyenii (Maca) does not exert direct androgenic activities.” J Ethnopharmacol 104(3):415-417. PMID: 16239088 — マカ抽出物はヒトアンドロゲン受容体に結合せず、男性ホルモン様の転写活性を示さない。
  7. Shin BC, et al. (2010) “Maca (L. meyenii) for improving sexual function: a systematic review.” BMC Complement Altern Med 10:44. PMID: 20691074 — 性機能改善を示す小規模RCTはあるが、試験数・質が不十分で結論は限定的。
  8. Melnikovova I, et al. (2015) “Effect of Lepidium meyenii Walp. on Semen Parameters and Serum Hormone Levels in Healthy Adult Men: A Double-Blind, Randomized, Placebo-Controlled Pilot Study.” Evid Based Complement Alternat Med 2015:324369. DOI: 10.1155/2015/324369 — 精液量・精子運動率の改善傾向、ホルモン値は不変。


男ラボ編集部
男ラボ編集部

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